世界宝石物語   

美容の宝珠を手にし、世界一の美しさは女性の高貴なプライド 〜クレオパトラと真珠〜
   

 現在は養殖真珠の技術が開発された為、真珠は比較的手に入れやすい宝石となりました。

しかし古代は天然のものしかなく、大粒で形の良いものは稀で大変希少価値の高い宝石でした。

紀元1世紀頃、歴史上最大の真珠が世界に二つありました。

その二つは古代エジプト女王クレオパトラのものです。

アントニウスは夜毎華麗な宴会を開き得意になっていました。ある時クレオパトラを招待します。

アントニウスは「こんな贅沢な宴会を続けることなど私以外に誰が出来ようか」するとクレオパトラは

「私なら一度の宴に1000万セステルティウスを費やしてみせましょう」といってアントニウスを軽蔑します。

翌日、彼女の宴会が開かれましたが、昨日と変わらないご馳走だったのでアントニウスはクレオパトラを

あざけり笑います。しかしクレオパトラはかねてから召使に命令したとおり2皿目を持ってくるよう命じました。

召使は彼女の前にたった一つの酢の入った容器をおきます。

その酢の強くて激しい性質は真珠を溶かすことができるものでした。

彼女は自分の耳にあの世界最高の真珠をつけていました。

片方をはずし酢の中に入れた途端、真珠が溶け出しました。

そして真珠が溶けてしまうと一気に飲み干ました。

この賭けの審判をしていたルキウス・プランクスは彼女がもうひとつの真珠をまた酢の中へ入れようとした時、

そこに手を当ててこの賭けはアントニウスの負けだと宣告し真珠を酢の中に投げ入れるのを阻止しました。

この不吉な言葉がやがて現実となり彼は後にクレオパトラが自殺を図ったと知ると

彼女を追って死ぬ事になります。クレオパトラの女王のプライドを証明する出来事です。


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