人間と宝石の歴史  人はなぜ宝石を飾ったのか・・・

 人はなぜ宝石を飾ったのか
 

原始時代⇒部族⇒信仰⇒王家・貴族⇒財閥⇒庶民


人間の歴史は実に大きな変化を乗り越えながら、育まれてきた。。
人間が装飾品を身につけるにあたり、大きく5つの変化に分けることができるのではないかと思われる。
その5つの時代にわけて解説していくとする。。

 
@お守りとしてのジュエリー 
   

 飾るという行為は人の本能だろうか。人の歴史と装飾品の歴史はほぼ同時といえる。

 古代遺跡からは必ず装飾品が発掘される。

 何の為に装うのか、それとも装わねばならない必要があったのか。

 大自然の中で生きてきた人間。農耕が始まる前、狩猟をしながら生きてきた先祖。

 常に危険との隣り合わせ。その恐怖を和らげる為に装飾は必要だった。

 日々、猛獣と飢えとの戦いの中、生きる為に勝たねばならない。

 愛する人を守らなければならない。

 例えばライオンを捕らえた時、その鋭い牙を人は身に飾り、ライオンの強い精霊を我に宿したいと願う。

 そして私はライオンを倒したのだという優越感。

 更に自分に対する勇気づける為のシンボルだった事でしょう。

 初めは動物の牙、貝などを身に付ける場合が多かったと思われる。

 いつしか、地中から姿を現す石。ほとんどが岩石である中で、

 ひときわ硬く不変で美しい宝石を見て身に飾りだしたのは自然の行為であろう。

 それもそのはず。永遠のものなんて他にあるだろうか。

 美しい花も、人も、水も、木も全て限りがあるのだ。

 人生に限りがあるから人は生まれた瞬間から恐怖を感じながら生きねばならない。

 限りがあるからこそ一生懸命になるのだろう。その恐怖感は今も昔も変わらない。

 ダイヤモンドは46億年の歴史があり永遠不滅。その永遠不滅の宝石に願掛けし、

 身に飾りだしたのは自然の行為と言える。特にダイヤモンドは15世紀頃まで男性のものだった。

 騎士が戦のお守りとして身に付けていた為女性が持つ事は禁じられていた。

 しかしそれは建て前かもしれない。

 内事情は昔から女性は強い?為ダイヤモンドを身に着けると更に強くなる為

 禁じていたという見解がある。

 又装うという行為にはある部族にいるという安心感もある。

 学校の制服やユニホームと同じように同じものを団体で身に付ける事が安心と感じられるのだ。

 その為、ひとつの部族で同型の衣装や装飾品を身に付けるのは

 「我々は仲間である」という目印と安心感だ。

 現在の女性がブランド品に走る行為に似ているだろう。

 ブランド品に自身を投下して安心感をもっている。


A権力、ステイタスのジュエリー


 そしていつしか権力者が現れる、王の誕生だ。

 王の権力の象徴としてジュエリーを身に付けるようになる。

 又ジュエリーが必要であったとも言われている。王冠、ティアラ、ネックレス・・

 王冠、ティアラとは・・?空を見上げると満点の星々。

 その星を見て古代メソポタミア文明時、シュメール人は暦を生み出し、

 天文学の基礎となる占星学を確立。

 やがてギリシャ時代には、ギリシャ神話が生まれ美しい星に神話をあてはめ

 ロマンチックな物語が誕生。

 手には届かないけれどその美しい星々を見て目の前にある宝石は

 星を身に付ける事と同じ意義があった。神の声を伝授するといった方がいいだろうか。

 それが王である。

 星は神。その神を身に付けることができるのは選ばれた人、それが王なのだ。

 その中でも最も選ばれた王は星(神)をイメージした王冠、ティアラを頭部へ置き、

 国を支配していく。今でこそマイクというものがあるが、多くの群衆の中に姿を現す王。

 その声は聞こえない。つまり存在そのもので多くの群衆を引き寄せないといけない。

 大勢の厳しい目の前に現れることは大変な勇気と威厳がないといけない。

 その時に身に付けた宝飾品は誰よりも選ばれた人、王の存在に平伏す。


B信仰のジュエリー


 神の声を伝授するといった方がいいだろうか。それが王である。

 その為、信仰も必ず必要なのだ。高僧は必ず宝石を身に付けている。

 仏教の仏像の阿弥陀像なども瓔珞(ネックレス)を身に付け耳飾りをしている。

 つまり選ばれた者なのだ。

 又水晶ブームが起こり、水晶玉の占いや数珠。信仰に必要とされている。


C財産としてのジュエリー


 一夫多妻制の部族の女性は多くの宝飾品を競って身に付ける。

 何かあった時に子供を守る為、生きる為に換金できるもの。それが宝飾品だ。

 中国では小さな子供に、金のピアスをつけさせるという風習が今でもある。

 「我が子が一生お金に困らないように」と願う親心だ。

 海外旅行に行く時は金かプラチナの指輪をひとつは必ずはつけていくことをお薦めする。

 もし海外で全て盗まれて一文無しになってもひとつ指輪があれば換金し一日は生きていける。

 つまり財産として宝飾品を身に付けるようになったのだ。

 流動性はジュエリーの最大の特徴だろう。

 どれだけ高価な絵画や壷、家を持っていても、

 火事が起こった時持ち運ぶ事は難しいし不可に等しい。

 けれどジュエリーなら体に身に付けて逃げることが可能である。

 私自身、宝石商になろうと決めた時の最大ポイントが流動性だった。

 一億円がポケットに入るビジネスは宝石商しかないと思った。

 お金で一億円はポケットに入らない。

 けれど、一億円の宝石をポケットに入れる事は可能である。

 しかも世界中飛び回ることが出来る。こんなに面白い仕事はない!と感じた。

 それは今でも変わらず感じていることだ。

 但し、決して間違えてはならないのは、価値が上がるとか、

 このジュエリーを売ったらいくらになるとか、そんな気持ちで宝飾品は持たないで欲しい。

 どうしても質入れのイメージが根強いが、本来、家宝となって受け継がれていくのが宝飾品。

 どうしても売りたければ、貴金属部分(金やプラチナ)のグラム分しか売れないというぐらいで

 理解していて欲しい。勿論、世界のオークションへ飛び立つレベルの宝飾品は別格だが・・


Dファッションとしてのジュエリー


 この50〜100年程の歴史はお洒落、ファッションとしてジュエリーを身に付けている。

 各ファッション雑誌では必ずといっていいほど、ジュエリーコーナーが設けられており、

 洋服とともにファッションの一部として紹介されている。

 若年層であっても様々なアクセサリーを手にいれることができ、非常に手馴れたものである。

 初めての真のジュエリーを手にするのは婚約リングであることが多く、

 女性が成熟していくと共に、更に本物志向が発揮されていく。

 日本においてはジュエリー史参照

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